FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
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話題の本『FACTFULNESS』を読みました。TwitterのTLや周りの人でも読んでいる人がいたので、気になっていました。
この本は「『事実に基づいて世界を見る』ことができていないのはなぜか?」と問いかけるところから始まります。
事実に基づいて見ることを妨げている10種類の人間の本能について、著者の経験やどうすればその本能を抑えることができるのかが記述されています。
以下が10の本能です。
- 分断本能
- 「世界は分断されている」という思い込み
- ネガティブ本能
- 「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
- 直線本能
- 「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
- 恐怖本能
- 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み
- 過大視本能
- 「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
- パターン化本能
- 「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
- 宿命本能
- 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
- 単純化本能
- 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
- 犯人探し本能
- 「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
- 焦り本能
- 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
これらの本能に対してデータを基に事実を紹介しています。
例えば、分断本能では「金持ち」「貧困」の分断について、4つのレベルで考えることを紹介しています。レベル1の人は1日2ドル以下で暮らしている極度の貧困層で、レベル4は学校に12年間通い外食をしたり自家用車を所持している層を指しています。1日3ドルのお金が生活を左右しない層です。日本人の多くはこのレベル4にいてると考えてもいいと思います。
生まれたときからレベル4の生活をしている人は、レベル3もレベル2の人も「貧困」と考えがちです。しかし、データによると極度の貧困にいる人は昔より減っていて世界は良くなっています。
これらの本能を抑えるためのルールも紹介されています。
例えば、過大視本能を抑えるためには数字の比較や割り算をすることを勧めています。大きな数字をそのまま見るのではなく、他の数字と比較すること、数字を割って「ひとりあたり」で考えるようにすることを勧めています。また、複数項目が並んでいたらどれも同じくらい重要に考えるのではなく全体の8割を占めるものはどれか注目する、他の項目より大部分を占めている項目に注目する80:20ルールを提唱しています。
10の本能に関して上記のようにデータに基づく事実を紹介し、それら本能にどうやって対応するかが書かれています。
また、本書の最後には実践編として10の大まかなルールが絵図付きで1ページに収められています。この10のルールが習慣になるまではそのルールが掲載されているページの写真を何度も見返したいと思っていて現在はスマホのロック画面に設定しています。
あと本屋では小冊子を配っているところもあり、そこにも大まかなルールは載っています。もし本屋で見かけたら手にとってみてはいかがでしょうか。
Take freeの小冊子も置かれていて、梅田紀伊国屋通りかかったら手に入れると良いと思います。
— Masashi Hirano (@shisama_) 2019年2月24日
ファクトフルネス良い本なのでオススメ pic.twitter.com/TPUYavM2by
「事実に基づいて世界を見る」ということを意識していない方も、世界について普段考えていない方にもぜひ読んでいただきたいと思います。僕も普段は考えていないので全然違った見方になっていたことがわかりました。
また、本書の冒頭で書かれている「この本のデータはあなたを癒やしてくれる」というのは最初は意味がわからなかったのですが、読み終えた後ではその言葉に納得できました。
物事はそう単純ではなく、他のものと比較したりよく観察することが大事だと教えてもらいました。 この本は世界の見方に関する内容が中心ですが、普段の我々の生活にも適用できることはあるかと思います。
以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。