2024年9月でサイボウズに入社して5年が経ちました。
5年間のふりかえりと現在の気持ちを書き残しておきたいと思います。
- 取り組んできたこと
- 入社時の思い出
- フロントエンドエンジニアとしての活動
- プロダクトオーナーとしての活動
- 英語公用語の新規事業部への異動
- 新規プロダクト開発のフロントエンドアーキテクト
- マネジメント
- で、転職はしないの?
- キャリアを考えるための軸
4年経ったときの記事はこちら。本記事と内容が重複する部分があります。
取り組んできたこと
この5年でサイボウズでの活動を大きく分けると以下のとおりです。
- フロントエンドエキスパートチームにてプロダクトを横断したフロントエンド開発の支援
- サイボウズの認知拡大のためのブログ記事執筆やYouTube配信、カンファレンス登壇
- OSSへのコントリビューション
- 自社OSS(JavaScript SDK)の開発
- 人事部を兼務してのエンジニア採用チームでの候補者体験向上への取り組み
- フロントエンド刷新プロジェクトでプロダクトオーナー
- 新規プロダクトのフロントエンドアーキテクト
- 新規プロダクトのプロジェクトマネージャー
- グローバルチームでのエンジニアリングマネージャー
フロントエンドエキスパートのメンバーとして入社しましたが、フロントエンドだけをやることにこだわりがあったわけではなく必要なことは何でもやるというスタンスで働いてきました。
人事部を兼務したりプロダクトオーナーをやったり、マネージャーをやったりとさまざまな機会にチャレンジしてきました。
チャレンジさせてもらえる環境に感謝しています。
入社時の思い出
サイボウズに入社する前はフロントエンド専門ではありませんでした。
Node.jsに関する記事や発表などのアウトプットも多かったので、フロントエンド感はそんなに無かったのでフロントエンドエキスパートチームへのリファラルには当時少し驚きました。
koba04さんをはじめすごいフロントエンド強い人たちの中で働くことになったので、入社時はわくわくしつつも不安もありました。入社初日にkoba04とランチ行ったときに「なんで僕をフロントエンドエキスパートで入社させてくれたんですか?」みたいな質問をした記憶があるくらいです。
そのときにkoba04さんからは「ブログ執筆やイベント登壇を継続的に行っていたり、OSSのメンテナーだったり、コミュニティ活動していたり、そのあたりは誰にでもできることじゃないと思ったので」と言われたのが記憶に残っています。
好きでやってきたことですが、コミュニティ活動とかOSSへのコントリビューション、アウトプットは大事だと改めて感じたのと、それらの活動がkoba04さんに認められた気がしてすごく嬉しかったです。
koba04さんはサイボウズを退職しちゃったのですが、さまざまな場面でお世話になりました。感謝してもしきれません。
フロントエンドエンジニアとしての活動
フロントエンドエキスパートチームというところに2年半ほど在籍していました。
その頃は脱レガシーやSDK開発に一番時間を使ったと思います。
サイボウズは主要製品が10年以上前に開発されておりレガシーコードは多く残っています。
現在、脱レガシーの取り組みとして大きなプロジェクトが進んでいます。
そちらについては以下の記事をお読みください。
またkintoneのカスタマイズやプラグインを開発するときに利用するJavaScriptのSDKの開発も1年ほどやっていました。
以下がリポジトリとなります。アプリケーション開発とは違った面白さがありますし、企業として公開するオープンソースへのフィードバックとそのトリアージという面でも学びが多かったです。
以下のリポジトリがメインで取り組んでいたものです。
プロダクトオーナーとしての活動
前述の脱レガシープロジェクトの一部のプロダクトオーナーをさせていただきました。
プロジェクトマネージャーはサイボウズ入社前にも経験していましたが、プロダクトオーナーとしての活動ははじめてでした。8か月ほど活動していました。
私が受け持ったチームは若いメンバーも多く、ここでメンター的な役割もするようになりました。メンバーと1on1を定期的に行っていました。
プロダクトオーナーとしてバックログを作って優先度を決めて計画を立てて開発チームに指示を出していました。この間は開発メンバーに開発業務の大部分を任せていたのでコードを書く量も減っていってたと思います。
思い返せば、このあたりからいちプレイヤーだけではない役割を担っていくようになりました。
チームメンバーの多くは新卒3年以内でしたが、とても優秀なメンバーに恵まれました。サイボウズの新卒毎年すごくて「あいつ、ワシより強くねー?」と毎年つぶやいています。
英語公用語の新規事業部への異動
脱レガシーのプロジェクトの途中から並行して新らしく設立された新規事業部(正式名: New Business Division)で新規プロダクト開発にも取り組んでいました。
新規事業部発足の経緯については以下の記事をお読みください。
上記の記事にも書いていますが、こちらの部署では英語を公用語としています。
日本語を話せないメンバーもいるので、基本的には英語でのコミュニケーションとなります。英語がとても得意というわけではありませんが、英語学習は昔からやっていて関心も高かったのでとても良いです。
サイボウズには通訳・翻訳を行うチームがあって、通訳や翻訳の依頼をできます。ミーティングや採用面接を行う際に通訳を依頼しています。この部署で英語公用語がうまくいっているのは通訳の方々のおかげといっても過言ではありません。大変助かっています。
また、英語学習のサポートも手厚く英語コーチングサービスの費用のサポートや業務時間での学習も許されていました。3か月間、毎日3時間の英語学習は正直しんどかったですが英語力が向上してとても良かったです。その英語コーチングサービスについては以下の記事をお読みください。
新規プロダクト開発のフロントエンドアーキテクト
最初はヘルプという形でフロントエンドエンジニアとして設計や実装、採用活動に取り組んでいました。そのとき、フロントエンドアーキテクトのポジションも採用募集かけていたのですが、なかなか良い人が見つからなかったので「もう自分でやるか」となり、フロントエンドアーキテクトとして活動することになりました。
アーキテクチャを記したDesign Docや意思決定を振り返るためのADR(Architectural Decision Record)を書いたり、他のエンジニアのコードをレビューしたり、フロントエンドの技術的な部分に関する責任を持つ役割をしていました。もちろん自分でもコードは書いていました。
マネージャーになってからは他のメンバーに委譲したのですが、サイボウズの5年間で一番楽しかったのはこの時期だったかもしれません。
マネジメント
フロントエンドアーキテクトの傍らでピープルマネジメントもやっていました。最初はフロントエンドチームのメンバーだけを担当していました。業務委託の方も含めると7人のチームでした。 最初は副部長という役職でフロントエンドチームだけを見ていましたが、昨年からは部長になり新規事業部のエンジニア全体のマネージャーとなりました。
やっていることはエンジニアリングマネージャーをイメージしていただくと近いかと思います。
マネージャーになってから給与評価やオファー額といった評価にも関わるようになりました。その他にもメンバーと1on1を通じてキャリアについて考えたり、問題の発見と対処を先頭に立って取り組んだりしています。
ピープルマネジメントは大変ですが、チームが成果を上げたときはとても嬉しいです。チームで成果を上げることができたときはとてもやりがいを感じます。
ピープルマネジメント以外にはプロジェクトマネジメントの一部も担当しています。これについては先述のブログ記事の執筆者でありプロジェクト発足人であるymmt2005さんの補佐という形でプロジェクトマネジメントに携わりながら学んでいます。
マネージャーになるとメンバーや他部署からの質問や依頼が増えて、日々割り込み作業とミーティングとの戦いです。
部長になってエンジニア全員を見ることになってからは割り込み作業だけで一日が終わる日も多く、慣れない仕事にも追われていました。
「自分は何もアウトプットしていないのではないか?」「こんな事務作業ばかりするよりコードを書いたほうが自分は会社に貢献できるのではないか?」と悩んで精神的にも辛い時期がありましたが、1年もすると慣れてしまいました。
マネジメント業務に慣れてきて、一部を委譲することができたこともあり、今では1日2~3時間程度ですが開発業務もできていて毎日コードを書いています。
ただ、コードを書くのもただの手段という意識はより強くなりました。マネージャーになってから事業の成功が一番重要という気持ちが強くなりました。「そもそも事業がうまくいかなければこのチームは解散するかもしれない。チームが解散したら日本語を話せないこの人たちの受け皿が今の会社にあるのだろうか」という気持ちがあり、メンバーに嫌われることもしてきましたが事業が失敗しないことを最優先で考えるようになりました。
あと、流暢ではない言語(英語)で人をマネジメントするのはとても大変なことで、以下の記事は擦り切れるほど何度も読んでいます。
で、転職はしないの?
Webエンジニアというカテゴリーに括られる職種の人にとっては1社で5年も働くのは長いと感じる方もいるかと思います。私自身、5年も同じ会社で働いた経験はありませんでした。
これまで何度も転職を考えたことはありました。おそらく今の部署がなかったらもっと早く転職していたと思います。
また、働く場所に対する自分の中での基準は高くなっているとも感じます。サイボウズは働く人たちが本当に素晴らしく、会社の文化や制度もとても良いです。
ですから次に転職するとしたらサイボウズと比べることになるので、相当ハードル上がってるかもな〜と感じています。
もし転職する会社で条件を1つあげるとすれば、海外展開や多国籍な組織に挑戦している会社がいいなと考えています。今の部署に来てから、世界中で使われるプロダクトの開発や組織のグローバル化について関心が高くなりました。世界に目を向けると随所随所で日本とのギャップに驚かされ刺激的です。
外資や日本企業にこだわりはありませんが、世界に挑戦しているチームで働きたいなと考えています。
今のチーム以外でそのような魅力的な場所が見つからない限り、今のチームで活動を続けられるといいなと考えています。
ですが、転職は絶対しないというわけではありません。今の部署で働いていて基本的には幸せなのですが、転職というカードは常に胸ポケットに忍ばせています。
転職の良い話はWelcomeです。いつでもお声がけください。
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/masashi-hirano-9465b1121/
キャリアを考えるための軸
最後に、私が「師匠」と呼んでいる@y_okadyさんに教えてもらった「モチベーション3点セット」について紹介してこの記事を締めたいと思います。 最近、これを軸にキャリアについて考えるようになりました。

3点セットは以下の要素で構成されいます。
「やるべきこと」:チームの理想、周囲からの期待 「できること」:メンバーのスキル、知識 「やりたいこと」:メンバーの理想、希望
「やるべきこと」については「チームの理想」「周囲からの期待」に加えて「自分以外でもできることか」も判断基準に入れて考えています。他の人に委譲できそうなものは積極的に委譲するようになりました。
この3つの要素が重なったところで仕事ができると能力を発揮することができて自分自身も成長できるのではないかと考えています。
悩んだときはこの3つの要素で考えるとヒントが得られるかもしれません。ここまで読んでいただいたあなたに少しでもお役に立てると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。