別にしんどくないブログ

技術のことや読書メモを書いています

サイボウズに入社して1年が経ちました

2019 年 9 月に入社したので、1 年が経ちました。

サイボウズでの業務や所属するチームのことを紹介します。

サイボウズのことやフロントエンドエキスパート・採用・OSS推進といったチームについて興味ある人の参考になれば幸いです。

サイボウズに感じたこと

風土と文化

サイボウズは公明正大を大切にしています。公明正大というのは「の場でるみに出ても、しいときな声で言えること」を意味しています。

「アホはいいけど、ウソは駄目」という代表 @aono の言葉がありますが、この考え方は会社全体に浸透しています。サイボウズのイベントなどでもよく例としてあげられますが、「寝坊しました」と社内の kintone に遅刻の理由を書いている人が多いです。

わけわからん言い訳するよりよっぽど誠実ですよね。

正直に言える精神的安全性がある環境だからこそできるのかもしれませんが、変な嘘をつかないってのは信頼関係を築くのに大切だと思います。

また、売上など経営に関わることを全社に見てもらっていたり、本部長会という偉い人たちの会議の議事録も全社員が見れるようになっています。これまで働いた会社では役員や部長が決めたことだけが共有され、その決定の過程を知ることはできませんでした。それが普通だったので、サイボウズに入って経営陣の会議の議事録が共有されていることを知ったときは驚きました。

その議事録があるので、会社の方針やゴールなどが素早く社員に共有されていて、全員が会社の目指す方向に向かって各々がやるべきことを考えられるのかなと思っています。

チームに求められる自立

入って最初に驚いたのが、裁量がチームにあることでした。まず上司がいないです。開発部に限った話ですが、本部長の @teppeis と副本部長の @y_okady がいて、あとはチームが並列で存在している組織の形をしています。チームには部長やマネージャは存在しません。本部長と副本部長も各チームのマネジメントをしていません。彼らもまた個々のチームに所属していてチームメンバーとして働いています。

そのため、個々のチームに裁量があるのですが、自立も求められます。

チームとしてやるべきことは何かを考えて行動しなければいけません。

働きやすさ

次にサイボウズの働きやすさはよく知られていますが、本当に働きやすいです。

コロナが流行する以前からリモートワークで働く人も多く、働く場所や時間はチームが良ければ自由に選択することができます。

僕は現在、MTGなどがない日は基本的に 11:00 ~ 18:00、20:00 ~ 22:00 で 8時間勤務をしています。これも試してみているだけで、来月には変わっているかもしれません。また、必ずしも決めた時間帯で働く必要はなく、「ちょっと歯医者行きたいから今日はこの早めに終わります」みたいな単発で働く時間や場所も選べます。

有休の申請なども必要ありません。コロナの影響で子どもの保育園が休園になって仕事ができないときも申請なく特別休暇を使うことができました。子どもを持つ多くの社員が特別休暇を使っていました。こういった状況の中で休暇の取りやすさはありがたかったです。

働くために必要な備品もすぐに揃えてもらえます。メモリ32GBの開発機の話が有名ですが、その他にもHHKB や 4K ディスプレイなどなど情シスの方に言えば、すぐに手配してくれます。

cybozushiki.cybozu.co.jp

cybozushiki.cybozu.co.jp

modul.jp

また、開発アシスタントという方がいて開発部のメンバーの経費精算や書籍購入など代行して行ってくれるチームもあります。開発アシスタントの方々のおかげで経費精算などに時間を割くことなく開発に集中することができます。

note.com

技術書など書籍を買ってもらえたり良い椅子が支給されていたり、在宅環境改善のために 3 万円支給されたり、オフィスの立地が良かったりと、まだまだ紹介しきれないほど働きやすい環境や制度があります!

エンジニアとしては開発に集中できる最高の環境だと思っています。

フロントエンドエキスパートでの仕事

他のチームも兼務していますが、フロントエンドエキスパートチームが主務です。

現在は kintone のカスタマイズなどに使う JavaScript のツール開発を主に行っています。OSS で公開しています。PR はいつでも Welcome です!

github.com

企業が公開する OSS を作る経験はあまりないですし、開発者向けの SDK を作るといった経験は他の企業ではあまりできないと思うので面白いです。

他にもプロダクトのレガシーコードを刷新したり、モダンなスタックで新しい画面を開発したり色々なことができるのはプロダクト横断チーム特有で楽しいです。

blog.cybozu.io

他にも社内外の勉強会で発表したり、自分が興味のあることを探究したりしています。

最近は #サイボウズフロントエンドマンスリー も始めました。毎月最後の火曜日にフロントエンドの最新情報などを紹介しています。興味ある方はぜひご参加ください。

https://cybozu.connpass.com に過去のイベントページがあります。

フロントエンドエキスパートチームはチームメンバーのレベルが高いです。界隈の有名人もいますが、実際すごい知識も豊富でスキルが高いです。

また、チームの大半が昨年移行の入社ですが、チームとしての成熟度が高いです。毎週や四半期ごとにふりかえりを行っていて常にチームとして進化し続けているのを実感します。

これまで働いてきたチームの中でも個々の力もチームとしての力もかなり強いチームと感じます。

毎日楽しく仕事できているのはチームメンバーのおかげです。感謝しています。

フロントエンドエキスパートについては以下のスライドに活動内容がまとまっているので興味があれば御覧ください。

speakerdeck.com

エンジニア採用チームでの仕事

兼務でエンジニアの採用のお手伝いもしています。元々技術的なこと以外は興味なかったのですが、転職時に感じた採用プロセスの改善がしたかったりフロントエンドエキスパートチームで行っていた選考の業務で感じた課題の改善などがしたくてこのチームにジョインしました。

僕は特に採用の業務経験もないのですが、ちょうどチームが発足するときだったのでタイミングよく滑り込みました。手を挙げる人にはチャンスを与える文化なのはありがたいです。

元々人事部には新卒採用やキャリア採用のチームはありましたが、職種ごとに必要な行動は変わるのでエンジニアに特化した採用チームが作られました。

まだ今年に入って作られたチームなので、まだまだ未熟なところも多いですが各々が様々なモチベーションを持って集まったチームで面白いです。また、採用の仕事は色々なチームと関わることができるので学びが多いです。

もし、これを読んでいてサイボウズに応募したことがあるという方はぜひ改善点とか教えて欲しいです!僕のTwitterでもなんでもいいので教えてもらえると幸いです。

OSS 推進チームでの仕事

CC0 で公開している OSS ポリシーや社内の OSS に関する業務や OSS への支援を行う OSS 推進チーム (OSPO) にも所属しています。

tech.cybozu.io

このチームも面白くて、法務の方がいたり OSS 活動を活発的に行っている方がいたりと学びが多いです。

僕は以下の記事をきっかけにお誘いいただきました。

shisama.hatenablog.com

ただ、このチームには全然貢献できていないです。前述のフロントエンドエキスパートチームでも OSS の開発を主業務としているので、OSS 推進チームとの兼務が相乗効果を生めるように頑張りたいと思います。

あとは、社内で OSS への貢献したい人を支援したいと考えています。社内勉強会で OSS への貢献について話したことはあったのですが、具体的な支援ができていなくてどうすればいいか考えています。

speakerdeck.com

今後

フロントエンドエキスパートとしては、何か他のチームメンバーには無い強みを持ちたいなとずっと思っています。Node.js や TypeScript に関しては結構詳しいのですが、フロントエンドに関する強みを持ちたいと思っています。最近はセキュリティに関心があるので、セキュリティ周りを本格的に勉強したいなとぼんやり考えています。

採用に関しては応募者体験の向上には強い思いがあります。自分の経験も踏まえてですが、転職活動って結構大変なので応募者に負担が少ないようにしたり、どちらの結果でも「応募して良かった」と思ってもらえるような応募者体験を提供できればいいなと考えています。

OSS 推進としては、社内に OSS コントリビューターが増えればいいな〜と思っているので、そのあたりの活動ができればいいな〜とぼんやり思っています。あとはサイボウズが利用している OSS の支援も色々な形でできるといいなと考えています。

やりたいことばかりに目を向かないようにしなければいけません。

サイボウズにはモチベーション3点セットという考え方があります。モチベーションを高めるには「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」の3点セットが重なりを増やしていくことが大切という考え方です。

teamwork.cybozu.co.jp

入社してしばらくしたときに「やりたいこと」が先行しすぎていたことがありました。そんなときに @koba04 が上記の記事のリンクをそっと教えてくれました。それからはこの考え方を基に次何やるかを考えるようにしています。

入社してまだ大きな貢献が出来たとは感じていません。もっと貢献できるようにがんばります。

最後に

サイボウズは良いところも多いですが、課題はたくさんあります。レガシーコードがあったり、コロナ渦で採用が難しかったり...色々あります!

そんなところで最後に宣伝ですが、サイボウズが抱える様々な課題を一緒に改善してくれる仲間を募集しています。大規模サービスの開発や組織の改善や技術記事を書く仕事や翻訳や感動課まで様々な仕事があります。ご興味あればカジュアル面談も相談承るのでTwitterなどで気軽にご連絡ください!

cybozu.co.jp

サイボウズ、ツイッタラーが多いし、インターネットにいっぱい情報公開しているのでリンク探すのとか全然苦労しなかったな。