私は30代中盤で既婚済み子持ち(一人)のソフトウェアエンジニアというバックグラウンドがあります。そして、業務では英語を使い会議やコミュニケーションをしています。
昨年から英語が公用語のチームに参加しました。
会議やSlack、ドキュメントの記述などすべてのコミュニケーションが英語になり、早急に英語力を伸ばす必要性がでてきました。
そこで、12月16日から3月16日までの3ヶ月間PROGRITを受講して毎日3時間英語学習をしました。
結果は...VERSANTのスコアが11点アップし、日本人平均を抜け出すことができました!
PROGRITの期間中、どういった学習をしたのか、感想などを記録として残しておきます。
少し長いですが、誰かの参考になることを願っています。
3ヶ月の学習成果
まずは、PROGRITをすればどれくらい英語力が伸びるのかを伝えます。
英語力の測るためにPROGRITでは、VERSANTというテストのスコアを利用します。 VERSANTはリスニングとスピーキングをテストすることができます。 受験時間は20分程度で機械が採点します。コンピューターかスマートフォンがあれば、どこからでもいつでも受験できます。
スコアはCEFR(ヨーロッパ共通言語参照枠)と相関しており、自分のスピーキング力を客観的に知ることができます。
私は12月16日に受験したVERSANTのスコアは38点(CEFR: A2)でした。これはVERSANT調べによると、日本での平均点とのことです。 「基本的な情報(仕事や経歴、家族、余暇など)について述べることができる」レベルです。
これが3ヶ月後の3月15日に受験したVERSANTでは49点(CEFR: B1)にアップしました! 「身近な事柄において伝えたいことの要点を包括的に述べることができる」レベルまで伸びました。
PROGRITコーチとの初回面談で「B1を目標にしましょう」と話していたので達成できてよかったです。
実際の業務でもゆっくりであれば通訳なしでもアメリカ在住のメンバーとミーティングや1on1ができるようになりました。
学習量
毎日3時間を目標に設定して英語学習をしました。学習量が週によって多かったり少なかったり安定しませんでしたが、3ヶ月の平均学習時間は3時間以上を超えることができました。
累計学習時間: 283.6時間 平均学習時間: 3.2時間/日 達成率: 101%
学習内容
PROGRIT期間中は専属のコーチが付きます。
毎週コーチと面談があり、そこで学習進捗によってコーチが次週の学習内容と計画を提示してくれます。
また、LINEでコーチに学習内容やわからないところを質問・相談することができます。
学習はほぼすべてPROGRITが開発した学習アプリを利用します。
apps.apple.com学習内容はその時の課題感に応じて変化します。私は以下の学習から開始しました。
- シャドーイング:1時間
- 瞬間英作文:1時間
- 単語:30分
- 多読:30分
後半は以下の学習内容に変わりました。会話での瞬発力に課題があったことや英文を読むスピードがWPM180を超えたため、実践にフォーカスした形に変わりました。
- シャドーイング:1時間
- 瞬間英作文:1時間
- 単語:30分
- スピーチorオンライン英会話:30分
- 多聴:10分
それぞれの学習方法については次のとおりです。
シャドーイング
- 音声知覚を鍛えるためのトレーニングです
- 詳しい内容については同じPROGRIT社が運営するシャドテンHPを読んで下さい
- シャドーイングを録音した自分の声をコーチが毎日添削してくれます
英語の意味よりも音の変化を捉えることに集中します
- 消失..."and"の"d"を発音せずに"エン"みたいに聞こえるあれです
- 連結...2つの単語を連結して発音するやつです。e.g. "And it"が"エニッ"みたいに聞こえるあれです
- フラップT..."t"の音が"d"や"r"の音に聞こえるやつです。"water"が"ウォーダー"とか"ウォーラー"みたいに聞こえるあれです
- 弱形..."the"とか"and"とか文章のメインにならないような音はすごく短くなったり音が小さくなったりするやつです
私はWPM(Word Per Minute)140からはじめて、最終的にWPM190の音声でシャドーイングできるようになりました
瞬間英作文
- 日本語の文章を見て同じ意味の英文を瞬時に組み立てることで、文章化の力を鍛えるトレーニングです
- 瞬間英作文については、書籍『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』が有名ですね
- 中学英文法の範囲で、文法別、文法シャッフル、ビジネス英語の英文を組み立てるトレーニングを行いました
- 毎週コーチとの面談でテストがあり、講師が日本語を言って瞬時に英文を答えます
- テストでWPM100以上取れなければ、次週も同じ範囲を学習します
単語
- "Entry", "Basic", "TOEIC600", "TOEIC700", "TOEIC800", "TOEIC990"とレベル別になっています
- 私はTOEIC600からはじめて、TOEIC800までやりました
- 英→日、日→英どちらでも学習できますが、私は英→日しかやっていません
- 毎週コーチとの面談でテストがあり、講師が出す英単語の意味を答えます
- テストで90%正解しないと、次週も同じ範囲の単語を暗記します
多読
- 英語の意味理解力を鍛えるためのトレーニングです
- 英語を返り読みせず左から右へ読み進めることで、英語の語順のままで英語を理解することが目的です
- コーチによるテストや添削はありません
- ラダーシリーズを使って簡単な英文をたくさん読むトレーニングをしました
- PROGRIT学習アプリでラダーシリーズが読めるようになっており、設定したWPMのペースを保ちながら読む機能もあります
- WPMを少しずつ上げていきます
- 私はWPM150からはじめてWPM180までスピードが上がりました
- 童話よりスティーブ・ジョブズやビートルズなどの伝記を読むのが楽しかったです
多聴
- 英語の意味理解力を鍛えるためのトレーニングです
- コーチによって内容は違うかもしれませんが、私はRandall's ESL Cyber Listening Labを使ってたくさんの英語を聴くトレーニングをしました
- コーチによるテストや添削はありません
- 私はEasyをすべてやりました
- 音声を聴く→理解度テスト→スクリプトなしで限界まで聴く→スクリプトを見る→再度スクリプトなしで聴く、という順番で学習しました
スピーチ
- コーチが用意したテーマに沿って自分自身のことや考えを1分間英語でスピーチします
- 言いたいことが言えるようにするトレーニングです
- 日本語で考えた内容を英文で話します。ただし、日本語は箇条書きレベルまでに留めておき、単に日本語を英語に翻訳するだけにならないようにする
- テーマは「好きなスポーツは?」といった簡単なものから「働くのが嫌な人と一緒に働くための工夫は?」といったものまであります
- 言いたいけど言えない内容の日本語を簡単な日本語へ言い換えて英文にします
- スピーチは録音してSPM(Sentence Per Minute)を測り、SPM10を超えるまで繰り返し練習します
オンライン英会話
- 実践力を鍛えるためのトレーニングです
- Native Campを利用しました
- 他にもDMM英会話、Camblyが選択できます
- 私は「5分間ディスカッション」というテーマに沿ってディスカッションをする形式の教材を使いました
- テーマは"Hobbies"や"Movies"、"Happiness"、"Politics"など100個ほどあります
- Native Campはネイティブ講師が在籍していたり、予約なしですぐにレッスンを開始することができたり、結構体験がよくPROGRIT終了後も続けています
- 他のトレーニングのおかげで会話が成り立つようになって、ほぼ毎日続けています
感想
PROGRITをオススメできる人・できない人
PROGRITは自己管理ができて、毎日数時間英語学習する習慣を身に着けていて、自分なりの英語学習方法を持っている人には不要かもしれません。
ただ、モチベーションの維持や学習方法への不安、学習量への疑問などを感じている人にはおすすめです。
しかし、毎日3時間は想像以上に大変なので、趣味やお酒や付き合いの時間を削る覚悟のある人や英語学習へのモチベーションが非常に高い人でなければしんどいと思います。
私は最初の1ヶ月、仕事以外の時間で"書籍執筆"+"大学の勉強"+"PROGRIT"をしていて大変でした。会社が業務時間も英語学習してOKとしてくれたので、1~2時間は業務時間を使うように努めましたが、それも日によってはできないこともありました。
PROGRITを受講する方はプライベートの時間に余裕がある人・プライベートの他の時間を削ることができる覚悟がある人にのみオススメできますが、それ以外は厳しいでしょう。
また、同居人がいる場合は同居人の理解と協力を得ることが重要です。
学習方法を確立できたのが良かった
PROGRITのコーチングサービスを受講前からシャドーイング添削サービス「シャドテン」をやっていて、シャドーイングの効果は感じていましたがPROGRIT受講期間中は添削者が固定になるので弱点に合わせて音声を選んでくれたり、適宜個別カスタマイズしてくれるのが良かったです。
週次のコーチとの面談時に口頭英作文と英単語のテストがあるのですが、これがある程度プレッシャーになってよかったです。
シャドーイング添削やテストがない自習だけだと正しく学習できているか不安になっていましたが、その不安がなく勉強できたのは良かったです。
VERSANTの結果のとおり、確実に英語力が伸びたと感じられるので、今後も同じ学習方法を自信を持って実施できるのも良い点です。
学習習慣が身についたのが良かった
英語学習の習慣も身につきました。
すこしの隙間時間を利用して単語や口頭英作文をする癖がつきましたし、シャドーイングやオンライン英会話をするのも日課になりました。
本当に受講できて良かったと感じています。
学習をはじめるレベルにも依りますが、PROGRITをやりきったからと言って英語ペラペラになるわけではないので学習の継続は必須だと感じています。
(追記)受講料は高い
※ 受講料に言及される方が多いので追記します。
3ヶ月で50万円は高いと思います。私の場合は会社の補助制度もあったので良かったですが、個人で全額支払うのは厳しいと感じています。
しかし、始めたけど合わなかったり時間がどうしても取れなかったりしたときのために、30日間全額返金保証があります。
また、「一般教育訓練給付制度」を利用すれば、最大20%(約10万)安くなるみたいです。 「ビジネス英会話コースはVersantで55点以上を目指す方、TOEIC®L&R TESTコースはTOEICスコア645点以上を目指す方が対象です。」と記載があるため、条件付きになりますが利用を検討してもよいのではないでしょうか。
現実的に考えると、会社から補助が出るといった環境下でないとハードルは高いと感じます。
とはいえ、高額ゆえに途中でやめることができないプレッシャーもありました。これが5万円だと全額自腹でも途中で「もういいや」ってなっていた可能性もあったかもしれません。
今後の学習
PROGRITには卒業生向けプログラムが用意されています。私はその中のシャドーイング添削コースを選択しました。 https://www.progrit.co.jp/next/
シャドーイング添削コースを受講していれば、これまで使っていたPROGRIT学習アプリを使うことができます。 なので、自己管理になりますが同じ学習方法を実施することができます。
また、PROGRITのコーチとの最終面談で今後1年の学習計画を提示していただけます。 私は平日毎日2時間前後勉強したいと伝えていたので、次の学習プランを組んでいただきました。
- シャドーイング: 45分
- 口頭英作文: 15分
- リピーティング: 30分
- オンライン英会話 or 1分間スピーチ: 30分
- 英単語: 15分
また、どの時期にどの教材をすれば良いかも具体的に教えてくれます。 たとえば、僕のシャドーイングの今後の計画は次の表のとおりです。
シャドーイングの他にも「口頭英作文」「多読・多聴」「英会話」「発音」「単語」についても詳しく計画とポイントを記載したスプレッドシートを用意してくれます。
そのため、1年間は迷いなく英語学習を続けることができそうです。
1年後にはVERSANT 60点(CEFR:B2)を達成できるように頑張りたいです!!
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